それは
運動が好きな人も苦手な人もいる
当たり前といえば当たり前なのですが…。
私は理学療法士になってこれに気が付くのに軽く10年はかかっていると思います。
「パーキンソン病患者さん」と括ることで、「パーキンソン病患者さん」になる前の姿、なってからもその人自身の得意、不得意、経験、好みや考え方や価値観などなど…。その人となりをすっとばして
パーキンソン病=運動が効果的
運動をしましょう!
を勧める・・・むしろ押し付けてきたと思います。良かれと思って。
訪問リハビリという仕事を通して1か月~半年程度のリハビリ入院を経て自宅に帰ってきた方からこぼれる本音を聞いたこと
同じ病気でも生活の中に自然と運動を取り込める人、到底無理な人、やりたい気持ちはあるけどできない人、いろんな人がいて
その中に「そもそも運動が苦手」という人には、リハビリとか運動とかそういうもの自体が「ハードル高いもの」であったりする。
そして、苦手の中には「子供のころから走るのが遅い」とか「体育がダメだった」とか嫌な記憶や「できない」という自分自身で思い込んでいる根深いものがあったりする。
パーキンソン病には運動療法が効果があります。それが広く知られてきたり、実証されてきていることで、昔より医師からも「運動」「運動」「リハビリ」「リハビリ」と勧められる患者さんが増えていると思います。
そして、患者さんも患者さんの周りの人たちも情報を得やすい分「運動」「リハビリ」した方がいい、しなくちゃ、ってなりやすい環境があります。
でも、運動が苦手とか・・・苦手だと思い込んでいる人にとって
運動っていうのは大変。
その前提をちょっとだけおさえておくと、運動へ対する意識や周囲の励まし方も変わるかな~。と思い、苦手な人は苦手な人なりに何か一つでも始めてみる・・・とか、
毎日ではなくても週3回ぐらい取り組んでみる・・・とか
できそうな所から取り組むと凹まずにできるかもしれません。よ。
とお伝えしました。
何より、楽しくやることや、わくわくしてやれること。
そういうものがドーパミンを出してくれるので自分に合った方法を探してみてくださいとお話しました。
お話のあとに、その話に共感してくださり、わざわざ私に直接伝えに来てくださった方がいらっしゃいました。
医師やリハビリの担当者、そして家族や友人、寄ってたかって「運動!」「リハビリ!」と圧をかけられている(ととらえている)方にお会いする中で気が付いたことが、こうやってほかの方にも響いてもらえたのがうれしかったです。
とは、いえ、動くことは大事です。
周囲の方々もどうやったらわくわくしてできるかを一緒に考えながら取り組んでいただけたらと切に願います。
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