今年は、2022年なのか。(何を今更っっ)
友人が乳がんを患って…亡くなった日からもうすぐ10年経つ。
今は・・・訪問リハビリの仕事の中で、がんを患って在宅で生活する人たちのところへお邪魔する機会は多々ある。
10年前は、既往で乳がんとか、前立腺がんとか持っている人はいたけど、絶賛活動中ながんと共に生き、「末期」と言われる状態にある人と接する機会はなく、友人の時が初めてだったと思う。
入院先から、差し入れのリクエストや足揉みしてって声がかかって(この頃、私は、足揉みを習っていた。)何度かお見舞いに行ける機会があった。
肺に転移していて、息苦しさと、息ができない恐怖でシャワーが辛いと言っていたのが印象に残っている。後で、本州のがんセンターで働く作業療法士さんから色々と学ベる機会があり、それが、リハビリの介入の余地がある話だったと知った。
友人は、いくつかの病院を転々としたが、作業療法を受けることができる病院に入院していた時、リハビリの時間に背中を触ってもらうと、とっても楽になる。
と言っていた。そして、それを再現してくれるように頼まれた。(私がリハビリの仕事をしているのを知っていたので、きっと同じようなことできるでしょ?って期待されたのだと思う。)
当時の私は、その作業療法士がしたであろうことは、無知すぎて、畑違いすぎて全くちんぷんかんぷん。とりあえず、言われるがままに、背中に手を当ててみるものの・・・すぐに「違うなぁ〜」と言われて終了。
役に立てなかった残念さや、悲しさや、違うと言われてグサりときた傷と、
どんなことしているんだろ?という興味が私の中に残った。
あれから10年。
今なら、あの時の作業療法士がどんなことをしていたか?
いくつかの選択肢が浮かぶ。
あれから10年。
残念ながら、もう、その友人に何かさせてもらうことはできないけれど・・・。
その時、撒かれた種が、私の中で発芽し、私が出会う誰かに還元できている実感は時々あり、ありがたいことだな。と思う。
ネガティブ・ケイパビリティ
ーどうにも答えの出ない、どうにも対処のしようのない事態に耐える力ー
という、本を読んでいて・・・。
ぼんやり、思いだし、ぼんやり繋がった。
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